総括班では、「江戸のモノづくり」第3回研究者集会・第4回国際シンポジウムの企画として
特別資料展(1)「大黒屋光太夫・伊勢地域の天文測量海外知識」展を開催します。
またエクスカーションでは、特別資料展(2)「野呂元丈展」を見学します。
●「江戸のモノづくり」特別資料展(1)
「大黒屋光太夫・伊勢地域の天文測量海外知識」展
日 時: 6月12日(土)午前10:00〜午後4:00
場 所: 三重大学三翠ホール・ロビー
主 催: 「江戸のモノづくり」総括班
協 力: 三重大学附属図書館 大黒屋光太夫資料室 津市図書館
エカテリーナ2世に謁見した伊勢白子出身の漂流民大黒屋光太夫一行が持ち帰った
器物資料(地元に伝存のもの)、伊勢地域に伝わる天文測量関係、蘭学関係の貴重
資料を展示します。
●「江戸のモノづくり」特別資料展(2)「野呂元丈展」
日 時: 6月11日(金)10:00〜18:00
6月12日(土)10:00〜18:00
6月13日(日)10:00〜15:00
場 所:勢和村ふるさと交流館 企画展示室
主 催:勢和村ふるさと交流館
協 力:「江戸のモノづくり」総括班
主な展示資料:
野呂元丈肖像画、薬草見分関係口上・書状・廻状、唐薬入手関係口上、
阿蘭陀通詞(吉雄幸左衛門・加福喜蔵・西善三郎・楢林重右衛門・今村源右衛門・名村元次郎)書状、
「うにかふる」「ミイラ」関係書状、享保の大象絵図、オランダ語手本、「病名彙解」、
「石菖蒲歌并序」、朝鮮学士書記医員との唱和漢詩、琉球使節関連資料、大坂除痘館牛痘種分苗一札
●勢和村ふるさと交流館常設展示のご紹介
勢和村ふるさと交流館常設展示の見どころは、
「丹生暦」「水銀関係」「立梅用水(文政6年完成)」「野呂元丈」、
嘉永3年「伊勢錦」の品種改良に成功した「岡山友清」の各コーナーです。
「野呂元丈」コーナーの主な展示資料(複製)は下記の通りです。
1.野呂元丈画像
宝暦十年庚辰季秋東都医官野呂元丈実夫六十八歳力疾自記并書
2.阿蘭陀幾世流(オランダキセル)
寛保3年(1743)3月、オランダ商館長ヤコブ・ファン・デル・ワーイエン
(Jacob van der Waeijen)より送られたもの
3.おらんだたはこ(阿蘭陀煙草)・琉球多葉粉
4.野呂元丈詩稿
6.石菖蒲歌并序
寛延3年(1759)玄丈58歳の作。
7.加福喜蔵・吉雄幸左衛門書簡
延享4年(1743)4月21日付け、野呂玄丈あて。
4月19日に無事長崎に帰着したことを知らせる阿蘭陀大通詞加福喜蔵、
小通詞吉雄幸左衛門の礼状。玄丈はこの年3月、
江戸で両通詞および外科医ムスクルス(Philip Pieter Musculus)の協力のもと、
「丁卯阿蘭陀本草和解」を「丁卯阿蘭陀本草和解」を著した。
8.オランダ語の手本
Kraan Vogel ガラアン ホウゴル 霍
Schild padden シケル パツト 亀
Sparre boom スハル ボヲム 松
Banboes バンブウズ 竹
Keucken dief 鳶
Kraaijen 烏
9.野呂元丈先生旧里之碑 拓本
昭和3年7月 馬場驥撰文 波多瀬中山の山頂に建碑(元丈の館から徒歩数分で見学できます)
10.大名などの書簡
野呂元丈あて、尾張藩主徳川宗勝、安中藩主板倉佐渡守、江戸町奉行大岡越前守、
出羽松山藩主酒井石見守の書簡
11.野呂元丈関係書簡・口上書類
12.将軍吉宗から拝領の菓子